最も偉大な室内楽奏者の1人として広く知られている彼は、スティーヴン・イッサーリス、タベア・ツィンマーマン、キム・カシュカシャン、ヨルグ・ヴィットマン、レオニダス・カヴァコス、アンドラーシュ・シフ、ハインツ・ホリガー、ミクローシュ・ペレーニ、ジョシュア・ベルなどの著名なパートナーたちと定期的に共演している。

ソロ奏者として、彼はニューヨークのカーネギー・ホールからウィーンのコンツェルトハウス、ロンドンのウィグモアホールまで、主要なコンサートシリーズに歓迎ゲストとして出演している。彼は頻繁に、多数の世界一流交響楽団との共演にも招待されている（ブダペスト祝祭管弦楽団、トーンハレ管弦楽団、ベルリン放送交響楽団、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団、ロシア・ナショナル管弦楽団、クレメラータ・バルティカ、アカデミー室内管弦楽団）。彼が共演した指揮者の中には、サー・ゲオルク・ショルティ、シャーンドル・ヴェーグ、イヴァン・フィッシャー、アダム・フィッシャー、ハインツ・ホリガー、ホルスト・シュタイン、レオポルト・ハーガー、コチシュ・ゾルターンなどが含まれる。彼はマールボロからザルツブルク、エディンバラまで、定期的に国際的な音楽祭に出演している。アルフレッド・ブレンデルは、引退前にデーネシュ・ヴァーリョンと緊密にコラボレーションしていた。2人が共同で行ったリストプロジェクトは、英国やイタリアなどで発表された。彼はまた、頻繁に妻のイザベラ・シモンと共に、4手/2台ピアノのリサイタルを行なっている。過去10年間、彼らはいくつかの室内楽音楽祭を計画し先導した。最近のものには、ブダペストのリスト・フェレンツ音楽大学での「kamara.hu」がある。

彼は、ナクソス、カプリッチョ、フンガロトンの各レーベルに録音を行っており、批評家から高い評価を得ている。テルデックは、彼のヴェレシュ・シャーンドルの『パウル・クレーへのオマージュ』の演奏を収めたCDをリリースした（アンドラーシュ・シフ、ハインツ・ホリガー、ブダペスト祝祭管弦楽団と共演）。彼の『アンダ・ゲーザへのオマージュ』の録音（スイスのPan Classics）は、非常に重要な国際的反響を受けた。ベルグ、ヤナーチェク、及びリストの作品演奏を収めた彼のソロCDは、2012年にECMによってリリースされた。2015年に、彼はシューマンのピアノ協奏曲をケルンWDR交響楽団及びハインツ・ホリガーと、ベートーヴェンの協奏曲5曲すべてをコンチェルト・ブダペスト及びアンドラーシュ・ケラーと録音した。

デーネシュ・ヴァーリョンは、1991年にリスト・フェレンツ音楽大学を卒業した。彼の教授には、シャーンドル・ファルヴァイ、クルターグ・ジェルジュ、そしてフェレンツ・ラドシュが含まれる。

学業に並行して、彼はアンドラーシュ・シフの国際的なマスタークラスに定期的に参加していた。デーネシュ・ヴァーリョンは、ハンガリー放送ピアノコンクール、 ブダペストのヴェイネル・レオー室内楽コンクール、及びチューリッヒのゲザ・アンダコンクールで1位を受賞した。彼はまた、リスト、シャーンドル・ヴェレシュ、及びパーストリ・ディッタ賞を受賞した。2020年に、彼はハンガリーの最高文化賞であるコシュート賞を受賞した。ヴァーリョンはまた、ヘンレ出版の原典版にも取り組んでいる。