1955年にパリで、ドフィーヌとイタリアのピエモンテにルーツを持つ家族に生まれたミシェル・ダルベルトは、3歳の時にピアノを弾き始めた。彼は5歳半の時に初めて人前で演奏し、13歳の時にパリ国立高等音楽院のヴラド・ペルルミュテールのクラスに入学した。
20歳の時に彼は、ザルツブルクの第1回モーツァルトコンクールで優勝し、クララ・ハスキル賞を満場一致で受賞した。1978年に、彼はリーズ国際ピアノコンクールで最優秀賞を獲得した。その他の受賞歴には、シャルル・クロ・アカデミー大賞、フランス・レコード・アカデミー賞、ディアパソン・ドール賞、及びドイツのエコー賞が含まれる。
彼はヨーロッパにあるほとんどの音楽ホールでの演奏に招待されており、多数の名高い指揮者と共演している。加えてダルベルトは、ルツェルン、フローレンス、エクス=アン=プロヴァンス、ウィーン、エディンバラ、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン、グランジ・ド・メスレー、ラ・ロック・ダンテロン、ニューポート、マイアミ、そしてシアトルの音楽祭での演奏に招待されている。
ミシェル・ダルベルトは、キャリアを開始して以来、シューベルト及びモーツァルトの主要な解釈者の1人として認められている。それ以外で彼が好む作曲家には、リスト、シューマン、ブラームス、及び偉大なフランス人作曲家のすべてが含まれる。さらに、彼はシューベルトのピアノ作品全集を演奏し、録音した唯一の現存ピアニストである。最近の録音には、ルノー・カピュソンとエベーヌ四重奏団(ドイツのエコー賞を受賞)と共演したフォーレの室内楽全集、そしてバリトン歌手のシュテファン・ゲンツと共演したシューベルトの連作歌曲『冬の旅』及び『白鳥の歌』がある。
2018年の10月にワーナー/エラートが、彼のエラート、EMI、及びヴァージンでの録音活動の全てを含んだCD17枚組ボックス・セット『The Making of a Musician』をリリースした。それにはバーバラ・ヘンドリックスやジェシー・ノーマンとの録音も含まれている。
2015年から2019年の間に、彼はApartéレーベルに、ドビュッシー、ラヴェル、フランク、及びフォーレ作品の4つのライブ録音を行い、どれも熱狂的な反響を呼んだ。
2019年に彼が初めてLa Dolce Voltaに行った録音は、ベートーヴェンの最も有名なソナタ5曲に捧げられ、彼はその録音で、クラシカマガジンによるアーティスト・オブ・ザ・イヤー2019を受賞した。彼の次の録音は、フランツ・リストの作品(『ソナタロ短調』、『Vallée d’Oberman』…)と、彼の友人ミシェル・ポルタルと共演のクラリネット&ピアノのプログラムに捧げられる。
さらにミシェル・ダルベルトは、世界の最も偉大な楽器奏者と共演した名高い室内楽奏者である。声楽の分野では、バーバラ・ヘンドリックス、ジェシー・ノーマン、ソフィー・コッシュ、ナタリー・シュトゥッツマン、エドウィン・クロスリー=マーサーなどとコラボレーションしている。
音楽家としてのキャリアと並行して、ダルベルトはアジアとヨーロッパでオーケストラの指揮をしている。加えて、彼は1991年から2004年までアルク音楽アカデミー(サボア)の芸術監督を務め、1991年から2009年まで、クララ・ハスキルコンクールの審査委員長を務めた。現在は、その組織委員会のメンバーである。ダルベルトはこのコンクールに敬意を表して、スイスのヴヴェイ近郊にクララ・ハスキルアカデミーを設立した。そこでは、選抜された数名の生徒たちが彼に学んでいる。
彼は2011年9月にパリ国立高等音楽院の教授に就任し、天津音楽学院とも定期的に関係を持っている。彼は、イモラ国際ピアノアカデミー、ハノーファー音楽大学、マンチェスターのロイヤルカレッジ、ソウル大学、テル・ハイ国際ピアノアカデミー、香港演芸学院、東京の東邦大学、及び深センのラン・ランピアノ音楽院に招待されマスタークラスを行った。
1996年に、彼の芸術活動が認められ、文化大臣より国家功労勲章「シュヴァリエ」を受賞した。
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